新入生の皆さん、どうもこんにちは。一橋大学への合格おめでとうございます。WEBマガジン編集長の田舎産委員です。
大学に入学するにあたっての悩み事はいくつもありますが、その中でも履修登録は大きな悩みではないでしょうか? 高校まででは無かったシステムですし、どうすればいいのか不安になりますよね。委員の履修解説シリーズでは、そんな新入生の皆さん向けに、新2年生委員からの履修アドバイスを聞いていきます! きっと参考になるはず!
本記事は経済学部編です。他学部の情報が知りたい方は、以下のリンクから委員の履修解説シリーズ一覧をご覧ください!
※これらの意見は2023年度のものです。最新情報は大学公式WEBページのCELSに掲載されていますので、そちらも併せてご確認ください。
委員の声に移る前に、まずは基礎知識を確認しましょう。
進級・卒業には必要単位数が存在し、まずはこれを満たすことを目標に各々履修を組んでいきます。
基本的に、1つの授業につき得られる単位は2単位です。基本的に単位は〈コマ数/週×学期数=単位数〉で計算されるのですが、大抵の授業は2学期間にわたって週1回、または1学期間に週2回で開催されるため、結果的にほとんどの授業は2単位になります。
代表的な例外としては、1年生必修の語学クラスPACEは春夏学期開講の「PACEⅠ」、秋冬学期開講の「PACEⅡ」それぞれで4単位ずつ得られます。また、社会学部の必修科目である「スポーツ方法」など、一部例外的に1単位しか得られない授業も存在します。
また、進級・卒業要件は単に単位数だけでなく、科目ごとの単位数指定が存在します。そのため、履修を考える際には授業の数だけでなく、種類にも気を配る必要があるのです。
頭がこんがらがってきますよね。でもご安心を。次の項から、昨年同じ道を通った先輩のアドバイスを掲載していきます!
経済学部必修の「経済史入門」をいつ取るかを最初に決めます。今年は春・夏・冬学期にそれぞれ1授業ずつ開講されますが、学期によって日本史の内容か世界史の内容かがおおよそ決まっているので、シラバスを参考にしつつ授業を選びましょう。
次点で数学を決めます。大抵の場合「微分積分Ⅰ」と「線形代数Ⅰ」を取りますが、興味のある人は「集合と位相」や各種数学演習といった科目も履修することができます。ただし経済学部においては、「プログラミング基礎」や「AI入門」などの情報科目は数理・情報科目として単位換算されないので注意が必要です。
数学が決まれば、次に外国語を決めます。経済学部は第二外国語が必修ではないので、英語だけで組んでしまっても問題ありません。英語といってもその種類やクラスレベルによってさまざまなので、シラバスをよく確認して履修する授業を決めましょう。個人的には、ディスカッションやIntroduction to Global Issuesと付いているものは他の英語科目に比べて負担が大きいので、とりわけ英語のコミュニケーションに興味がない人にはおすすめしません。
また、コマ数に余裕があれば他学部の学部教育科目も取ると良いでしょう。他学部科目は3年生への進学要件や卒業要件に含まれています。急いで履修する必要はありませんが、早いうちに取っておくと後々楽になります。春夏で取らずとも、他学部の友人から情報を集めて、後の学期で取るのも良いと思います。
まずは経済学部の必修科目の「経済史入門」から決めるのがおすすめです。経済史入門は授業によって日本史か世界史かが変わってくるのでシラバスを見て内容を確認した上で決めましょう。
次に数学です。1年の春夏では大半の人が「微分積分Ⅰ」と「線形代数Ⅰ」を履修します。開講数がとても多いので他の授業との兼ね合いや先生の評価を見ながら選んで行きましょう。数学は他にも「集合と位相」や「確率」が取れます。数学に「統計」という授業もありますが、必修科目の「統計学入門」と内容の被りがあるので経済学部生は取ることができません。注意しましょう。
そして外国語です。英語は科目によってクラスレベルに依存するものとそうでないものがあるので確認が必須です。経済学部は英語だけでなく第二外国語も外国語の単位に含められます。基本的には「速修」と書いてある授業を取るのがいいと思います。
外国語の単位まで決まったら最後に興味のある授業を選択して履修は完成です!
授業名:集合と位相Ⅰ
「集合と位相Ⅰ」は全学共通教育科目のうち数理・情報科目に分類されるものの一つで、経済学部では数学科目の単位として扱われる授業です。この授業では、数学における集合論と位相論を学びます。高校数学レベルの集合の話から始まり、写像や集合の濃度、そして位相空間についてと続いていきます。数学の基礎となる概念を扱っているため、他の数学科目を学ぶ上で取っておいて損はない授業だと思います。
ただ、数学の中でも抽象的な概念を扱っており、授業の後半では証明が増えるため、正直なところ数学が苦手な人にとっては苦痛となる内容でしょう。使う数学というよりは数学という学問そのものを学ぶような授業です。そのため、経済学を学ぶ上で必ずしも履修しなければならないわけではありません。とはいえ、難しい概念を理解できたり証明を完成させることができたりした時の楽しさは何物にも代えがたいもので、数学的な面白さが詰まった授業ではあるので、数学が好きな人にはぜひとも取ってほしい授業の一つです。
決して簡単とは言えないし、直接的に経済学に役立つわけでもありませんが、内容を理解できた時の達成感の大きさゆえ、関心さえあればとても楽しい授業であることは間違いないです。
授業名:統計学入門
「統計学入門」とは経済学部生が1年次に自動で履修することになる必修科目の一つで、1年生のうちに全員が受けることになる必修の授業です。この授業はExcelの使い方をはじめ、統計学的なデータの扱い全般を学ぶ授業です。授業の最初はどのような統計的データが存在するのかの説明から入り、Excelの関数の使い方やグラフの作り方、データの分析など少しずつ実践的な内容へと変わっていくのが特徴です。大学の授業の一つでありながら、実際に社会でも使えるようなExcelの使い方を学ぶことができるので勉強以外の面でもかなり役立つ授業だと言えます。統計学という言葉自体はハードルが高いと感じるかもしれませんが、統計学の初歩の初歩から説明してくれる上に、面倒な計算についても実際に手を動かして計算するよりもExcelに計算させることの方が多いのでその心配もあまりありません。また、Excelを使ったことがない人や使うのが苦手な人でも分かりやすいように演習を交えつつ授業を進行していくので、その点についても安心です。
内容自体は分かりやすくハードルの低い授業ではありますが、経済学的アプローチで実際にデータを分析する時には基本となる知識が詰まっている授業なのでとても大事な授業になります。
授業名:AI入門
AIとは何かというAIについての基本的な説明から始まり、有名なプログラミング言語であるpythonを学んで最終的には機械学習の実際のコンペのコードを書いてみる、というまさしくAI「入門」といった授業です。AIから逃げることができない今だからこそ、AIについての基本的な知識を身につける価値はかなりあるでしょう。ここまでの説明を見て難しそうだと思ったそのあなた、大丈夫です。やっている内容は簡単ではありませんし、授業のボリュームも多いですが、履修者の感想として単位はかなり取りやすいです。SDS学部という新設学部の教授が授業を担当する場合も多いので、一橋にいながら理数系の第一線の教授の授業を聞くことができます。ちなみに一橋は文系の総合大学なんて言われていますが、SDS学部を中心に理数系の教授もごろごろいますね。SDS学部だけでなく、経済学部や商学部にもかなり理数系の教授がいらっしゃいます。そのため一橋大学では、かなり文理融合的な内容を学べますよ。
今回の記事はこれで終わりです。いかがだったでしょうか。履修登録は大学入学後最初の関門と言われることもあるほど複雑で、かなり大変です。ですが、この登録を乗り越えればついにキャンパスライフの始まりです! 大変だとは思いますが、この記事も参考にしつつ頑張ってください!
委員の履修解説シリーズは学部別に5本投稿しています。他学部の記事でもおすすめ授業は参考になると思いますので、気になった方はぜひぜひチェックしてみてください!
また、一橋祭運営委員会では、4月の2,3,4日にZoom上で履修相談会を開催しています。委員と1対1で履修について相談できる機会になっていますので、こちらもぜひぜひご活用ください! 詳細はこちらのリンクの新歓WEBから確認できます!
https://ikkyosai.com/shinkan/55/event
といったところで今回の記事を締めくくりたいと思います。それではまたどこかで。