第55回一橋祭

一橋祭ぽん吉丼誕生秘話

一橋祭マガジンを読んでるみなさま、こんにちは。しがない社会学部2年の委員です。今回は生協さんとのコラボメニュー、「一橋祭ぽん吉丼」の販売開始に合わせてメニュー開発の裏話みたいなものを寄稿させて頂こうと思います。

ぽん吉丼をもう食べた方も食べていない方も、いやそもそも食べる予定もありませんという方も「コラボメニュー作成にはこんな裏話があったんだな」などと思って読んでいただけば幸いです。

 

まず今回のコラボメニューがなぜ生まれたかについて説明しようと思います。

1,2年生の方はご存じないと思いますが、生協のコラボメニューは一橋祭開催期間の近くに毎年行われていた企画なんです。ちなみに一昨年度はサーモン丼だったそうですよ。ぶっちゃけそちらの方が売れそうですよね。サーモン丼美味しいですし、映えますし。考案者本人がこういうのはなんですが。

事の発端は昨年の12月、代替わりを終え今年度の役職の決定を機に自役職が何を行ってきたかと過去の資料を読み漁っている時でした。そこには「生協コラボメニュー」の文字。自分の考案したメニューが並ぶとか面白そうなんて好奇心から始まりました。

さて時は流れ、6月。1年生も加入し、活動が本格化してきた頃に委員会内部で今回のコラボメニューの話が本格的に持ち上がりました。一昨年度の担当者に生協で実現可能なメニューの基準を伺い、委員会内部で「学食で何があったら食べたいと思う??」という簡単な案だしを取りながらその中で実現性が高そうなものを複数見繕い、提案する予定でした。

まさかその案だしがネタ枠に富んだものになるとは思いもしませんでした。

ジビエ肉を使って「ぽん吉の肉」or「謎肉」として売り出す案、どら焼きなどメニューじゃないだろというものや物議を醸しそうなものまでバリエーションに富んだネタ案を切り捨てながらも、良案と思われるメニューを複数見繕い、何個か採用されたらいいなぁと願いながら生協の店長さんにメニューを提案しました。

結果:全部実現不可。

一応予備で入れておいたサーモン丼だけが実現可能という返答を頂き、そのサーモン丼すら今年度の秋に別のフェアで販売するかもとのお返事。詰んだ。完全に詰んだ。

一発で決まるだろうと高を括っていた筆者からするとまさに想定外の出来事でした。

焦りに焦り色々熟考しても全く案が出てこず、詰んだ私はもう一度委員に案だしをお願いしました。その中にあったんです…今回のぽん吉丼の原案になったたぬき丼が…

天かすといえばたぬき=一橋祭運営委員会のぽん吉 ということでこれは関連性ばっちりと提案したところ、生協の方から「とりあえず作ってみないとわからないのでそちらで一回作ってください」とのご返答。

 ということで、自宅で深夜にたぬき丼を試作したんですが、

「何だこれ驚異的に映えない。」

驚異的に黄色い。卵の存在感が強すぎて天かすはおろか、一緒に煮た豚肉も存在感が薄い。ただの卵とじで驚くほどにたぬき要素0でした。本当にトッピングでいれたネギしかわからん。味はいいけれども。というのが正直な感想でした。

あとどう頑張っても卵とじという過程が流れ作業的に困難なことを悟り、とりあえずこの案は没になりました。アーメン。ですがどうしても天かすを載せ、たぬきとイメージを結び付けたかった私は天かすを載せても違和感のない丼ものを探すことにしました。その中で天かすと相性が良かったのが豚を甘辛く煮た具材でした。とりあえずその具材の作り方を提出し、一旦生協さんとのコラボメニューが仮決定されました。

いざ試食会。トッピングのパターンが3つ示され味等も含めボリュームなどのチェックをしていました。私ともう一人同じ役職の同代、そしてたまたま食堂に残っていた一橋生数人を生協の店長さんが連れてきて、いざ実食。

紅生姜と天かすのみのトッピング、紅生姜とかにかまのトッピング、紅生姜と天かす、温泉卵の3パターン当初の案ではありましたが、その場にいた一橋生にボリュームやトッピングとの相性の感想を聞き、温泉卵の載った丼ものに決定しました。

この試食会で店長さんに連れてこられ、ぽん吉丼(仮)を食べてくれたお兄さんの1人と後日委員の友人として、「あ、あの試食会の時の人!」と再会を果たしたのはまた別の話。一橋ってこういうことが平気でおこるので怖いですよね。世間狭すぎてたまに本当に驚きます。

そんなこんなでぽん吉丼のビジュアルが確定し、一安心していました。

メニュー名が決まりません。当初の予定の豚たぬき丼とは大きくそれたものが出来上がったため、「豚たぬき丼」なんて名前は使えませんし、ぽん吉や一橋祭と何一つ結びつくところがありません。これもまた委員に案出しをお願いしましたが、これもまたバラエティに富んでおり、中には「ぽぽぽーん☆」という言葉を一橋生に言わせたいがためにメニュー名をそれにしようという何ともぶっとんだ案もありました。ですが最終的にシンプルイズベストな「一橋祭ぽん吉丼」という名前になりました。提案してくれた相方、ありがとう。

以上が「一橋祭ぽん吉丼」開発までの裏話です。

最後になりましたが、今回の生協コラボメニュー「一橋祭ぽん吉丼」を発売させていただくにあたり、生協のみなさまには多大なるご協力を賜りましたことこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。