皆さんこんにちは! 経済学部3年の黄金のバウです。
また、学部教育の特色として、一橋大学の伝統であるゼミナールを核とする少数精鋭教育が挙げられます。一橋大学はゼミナールを教育の中心としてきた長い歴史を有し、必修であることと、平均7〜8人程度の少人数で行われているところが他大学とは異なる特色です。このゼミナール制度を軸として、学生が日々新たな発見と感動を得られるような教育を実践しています。(一橋の教育 | 一橋大学 一橋大学で学びたい方へ (hit-u.ac.jp)から引用)
とあるように、一橋大学は伝統的なゼミ教育の歴史があるんです!
という書き出しから始まる記事を去年執筆したのは、ほかでもないこの僕です! 4つのゼミにインタビューした記事があるので良かったら読んでみてください!
リンクはこちら→【ゼミの一橋!】ゼミ対の参加ゼミに取材してきた!vol.1 – 一橋祭WEBマガジン
さて、昨年ゼミ対抗プレゼンコンテストの企画者をしていた僕ですが、実は当時経済学部2年生だった僕はゼミに所属したことがなかったんです! というのも1年生から必修のゼミがある商学部や社会学部と違って経済学部の必修のゼミは3年生からなんです。去年はゼミ対の発表資料を見た時や、当日に発表を見たりしたときに「ゼミでの研究ってすごい!」と漠然と思ったりしましたが、一橋大学の顔であるゼミ教育について具体的なことは実はあまりよくわかっていなかったんです!
そこで今回は、本年度のゼミ対の企画者の一人であり経済学部2年のラーメンマンとの対談形式をとって、一緒に経済学部のゼミ教育について解き明かしていこうと思います!
▲ゼミで実際に使っている教科書をお借りしました!左が春夏学期、右が秋学期以降使用している教科書だそうです!(ラーメンマン)
まずはあらためて自己紹介をお願いします。
経済学部3年生の黄金のバウです。意思決定論について学ぶ武岡ゼミに所属しています。
ゼミではどのようなことを学んでいるんですか?
ゼミのシラバスを引用すると、ゼミで専攻している意思決定論というのは不確実性下や異時点間の個人の選択を、規範・記述の両面から分析する研究分野です。
難しい言葉が多いですね。
そうだね。僕も最初にゼミのシラバスを読んだときは「…?」って感じだった笑。もう少し分かりやすく言うと意思決定論は、人の好みを定量的に評価して最適な案を合理的に選択するための理論です。数学を使って一番いい選択とは何か?とか一番いい選択の評価の仕方とか選び方について考える…みたいな感じ。
なるほど! 経済学入門とか基礎ミクロ経済学の授業でやった選好とか効用とかそういう話に近いですか?
そうそう。実際にゼミでは基礎ミクロ経済学で習った基礎的な理論がたくさん登場したよ。
なんだか面白そうですね!
黄金のバウさんはなんでこのゼミを選んだんですか?
理由はゼミの専攻内容と先生が面白そうだったからかな。
1・2年生の時に武岡先生の講義を受講したんですか?
いや。そうではなくて、一橋大学の全学広報誌HQのウェブマガジンに先生の記事が上がっていたんだよね。
意思決定のモデル分析:操作性と一般性の対立 | 研究室訪問 | 一橋大学 HQウェブマガジン
一橋大学の全学広報誌なんて普段から読むんですか…? 意識高くてすごいですね。
いやいや。僕もこの時初めて読んだ笑。ゼミを選ぼうと思った時に候補のゼミの先生のことを調べていて、その時先生の名前を検索したらたまたまこの記事がヒットしたんだよね。この記事に先生の実体験に基づいてなんで意思決定論を学ぼうと思ったかが書かれていて、面白そうだったんだ。
なるほど。専攻内容の意思決定論については、どういうところが面白そうだと思ったんですか?
当時、意思決定論について調べてみたら、個人が様々な条件下でどのような選択をとるのかをモデルを立てて分析するらしいということが分かったんだ。経済と言われてイメージするような「お金に関すること」の枠を超えて、社会で生じる、特にこれからの人生で僕自身に生じる様々な選択の際に応用できそうな学問だなとなんとなく思ったんだよね。学問として自分にとって面白そうで、しかも自分の人生をより豊かにしてくれそうだということでこのゼミに決めたんだ。
確かに、今後の人生に活きてきそうで魅力的な分野ですね。
もうすぐ経済学部の3年生になる僕がやっぱり気になるのはゼミ選考についてです。黄金のバウさんはゼミ選びとかを意識し始めたのはいつごろからなんですか?
いやー、恥ずかしながらゼミ選びを意識し始めたのは遅かったよ。年明けからかなー笑。他学部は結構オープンゼミ的なのあるけど経済学部はオープンゼミがほとんどなかったからゼミ選びを意識するのは遅かったかなー。
黄金のバウさんのゼミは選考はあったんですか?テストとかレポートやる必要があるんですか?
僕のゼミの場合は定員よりも希望者が多かったから選考はあったみたい。選考方法はレポートと面接だったね。レポートはゼミを選んだ理由と今まで読んだことのある経済学の本の内容を簡単にまとめるものでそんなに負担じゃなかったよ。
面接は?
面接は怖かったな~笑。僕落ちたと思ったもん。面接では経済学の基本的な用語を聞かれるんだけど僕結構適当に覚えちゃってたから…あいまいな説明したら先生から「それはどういう意味かな?」って聞かれて…テンパっちゃってあまりどういう受け答えをしたか覚えてないけど絶対落ちたと思ったね。
僕ももっと勉強しなきゃ。
そうだね。今のうちに勉強をしておくに越したことはないね。今まで取ってきた講義の成績の話とかも少しされたし。
取っておいてよかった講義とかありますか?その講義で習った専門知識がゼミに繋がる的な…?
うーん、特にないかな。ゼミによると思うけど経済学部が進級に必要な単位をちゃんととっていればゼミで苦労したりはしないと思う。
▲武岡ゼミの実際の発表の様子です。左のチェックシャツを着てる人が武岡先生、右のスーツの人が今回の発表者です!(黄金のバウ)
そろそろ一橋大学の顔であるゼミ教育について具体的なことをお聞きしていきたいんですが、ゼミって普段どんなことをやるんですか?発表を作って討論とか…? なんとなくそういうイメージがあるんですが。
普段のゼミでは教科書を輪読しているね。教科書の章ごとに発表のローテーションがあって、自分の担当の時にスライドを作って発表するよ。
生徒同士のディスカッションとかはあるんですか?
うちのゼミでは発表担当と先生の掛け合いがメインで、あまり生徒同士の掛け合いはないかな。
発表中に先生とどんなやりとりをするんですか?
教科書の内容はだいたい数式が出てくるんだけどそこの導出とか意味することとかを聞かれることが多いね。
はえー、なんだか難しそう。
そうだね。先生から聞かれる部分は結構事前にちゃんと教科書を読みこんでおかないと分からない部分だったりするから。だから発表資料作るためっていうのと先生との受け答えをちゃんとできるようにっていうので結構事前の発表準備には時間がかかるね。
先輩が「発表の準備しなきゃ」って言ってるのを見て、ゼミに入っていきなり自分でテーマを設定して何か調べるのかと思ってました。教科書を読み込んで発表資料作るって、思ったより特別なことはしないんですね。一橋大学の顔であるゼミ教育なんていうからもっとゼミって特異なことをしているのかと思いました。
確かに普通にゼミって感じだけど、教科書をただ読むだけじゃ曖昧な、完全ではない理解のまま読み進めてしまうところってあると思うんだけど、先生から色々聞かれることでそこがほったらかしにならないというか、考えて納得して理解できるというか、なんか普通に教科書を読んだり講義を聴講したりするより理解が深まる気がするな。これが一橋大学の顔であるゼミ教育なのかもね。知らんけど。
深いですね。
ゼミって言ったらやっぱ人間関係についても気になるんですけど、ゼミの仲間とはどのくらい仲いいんですか? 少人数なのに友達出来なかったらどうしようか今から心配なんです(笑)
うーん…僕は内気だからあんまりゼミの人とゼミの時間以外で話さないかな。あ!でも仲良くなった何人かとはたまにゼミ終わりにごはんに行ったり、ゼミで難しいことがあったら聞いたりはするかな。
そうなんですね。ゼミって言ったらゼミ合宿とかゼミ飲みとかですごい濃密な人間関係があるものだと思ってました。
ゼミ全体の飲みは一回春にあったかな。その時は先生もいらっしゃって面白かったよ。ゼミ合宿はうちのゼミはないかな。でもほかのゼミは結構あるのかも。ゼミの活動で夏に海外に行ったりしてる、ほかのゼミに所属する同級生もいたし。ゼミ合宿があるかどうかとかはシラバス見るとわかる場合もあるから、もしそういうゼミがいいならシラバスを読んで吟味するといいかもね。
なるほどです! ゼミって何人くらいいるんですか? 経済学部だからほとんど男の人ですか?
ゼミの同期は僕含め11人だよ。うち2人が女性だね。経済学部だからかやっぱり男女比は男の人に偏ってるね。僕の友達のゼミでは構成人数が3人のところもあるみたいだから年度とゼミによって人数も人数比も結構違うみたい。
色々なことを聞けてためになりました。最後に何かありますか?
一橋祭で委員会がやってる「ゼミ展」に武岡ゼミで普段輪読している本を展示するのでもしよかったら足を運んでくれると嬉しいな! あとこの記事が経済学部でゼミについてあんま分かってない去年の僕みたいな人が少しでも参考になる記事になったら嬉しい!
ありがとうございました。さて、今回は黄金のバウさんと武岡ゼミの例を参考にゼミについて調べましたが、なんと今年も「ゼミ対」出場者の特集、やっています!
本記事と併せて読んでみなさんも一橋での学びにさらに詳しくなっちゃいましょう!
【第7回ゼミ対抗プレゼンコンテストとは?】
一橋の学生が普段の研究成果を発表し、順位を競うコンテスト企画です。
プレゼン後には審査員を務める一橋大学教授陣による講評もあり、まさに「ゼミの一橋」たる一橋大学の研究・教育を間近に体験することができます!
1位にはなんと現金3万円とトロフィーが贈呈されます!賞品をかけて戦う本気の一橋生の姿をご覧あれ!
本企画は一橋祭最終日、11/24(日)に国立キャンパス・インテリジェントホールにて、13:30-16:00に行われます! 一橋での学び・一橋生の発表に興味のある方、ぜひお越しください!
企画についての詳しい情報はこちらから↓
https://ikkyosai.com/visitor/55/search/detail.php?id=4773103
最後までお読みいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!