新型コロナウイルス感染拡大以降、一橋大学では多くの授業がオンラインとなりました。それに伴い、キャンパスのある国立とつながりが希薄になりつつある一橋生が増えいます。そのような中でも、地域に根ざして活動を続ける一橋の学内団体を2回に渡ってインタビュー形式でご紹介します。
後編となる今回は講演会企画や学年・学部横断の学内最大のコミュニティを運営し、現在ジェンダーや教育含む合計7つの分野で地域へ向けたプロジェクトに取り組んでいる澁澤塾さんです。
3つの特徴があると思います。
1点目は、Kuni-Projectには様々な分野のプロジェクトが存在し、それぞれが実績をあげていることです。たとえば、みなみなプロジェクトというジェンダーを扱うプロジェクトでは、旧駅舎での展示を行ったり、スタチアプロジェクトという外国にルーツをもつ子供に勉強を教えるプロジェクトでは、毎週水曜日に国立地域の子供たちに勉強を教えています。現在、合計7個のプロジェクトが活発に動いています!
2点目は、個々人の小さな興味関心からプロジェクトを立ち上げられることです。最近立ち上がったフードロスプロジェクトはその一例です。澁澤塾やKuni-Projectではプロジェクトの立ち上げを経験した学生、そして新しいことに挑戦したい学生へのコネクションが数多くあるので、「何か新しいことを始めたい」「こういうことをやってみたい」と思ったとき、すぐに意欲的なメンバーを集め活動を始めることができます。
3点目は、地域の方々との密なつながりがあることです。国立市社会福祉協議会や国立男女参画ステーション「パラソル」を始め、桐朋高校や国立高校、国立学園小学校、国立市役所とのつながりによって、Kuni-Projectは支えられています。そのつながりがまた新たな起点をつくっていきます。Kuni-Projectはこれからも、一つ一つのご縁を大切にしながら、国立を盛り上げていきたいと思っています。
国立という街を盛り上げようと普段からいろいろな活動をされているだけでなく、私たち学生の興味関心に積極的に協力してくださる大人がたくさんいらっしゃるところです。情報提供や外部団体とのつながりを作ってくださるだけでなく、実際にイベントに出席してくださったり、菜の花の種まきに招待してくれたりするなど、気さくで優しい方が多いという印象があります。
モチベーションは2つあると思います。
1点目は、自身の問題意識に沿った活動をクニプロのプロジェクトを通じて行うことができることです。プロジェクトを立ち上げ、規模を拡大していくことで、一人ではできない規模の事を行うことができます。その際、プロジェクトの立ち上げに協力してくれる仲間がいることや問題に対して具体的なアクションを取れているというワクワク感も重要な点です。
2点目は、国立駅と大学を行き来するだけでなく、国立市と直接的なつながりをもちたいという学生の思いがあることです。「一橋大学は小規模な大学で、地域との結び付きが強い」というような文言を聞いたことはないでしょうか。ところが、実際は、地元の店をよく利用する学生は多いものの、一橋ならではといえるほどの国立市や市民の方と結びつきがあるかと言われると、意外とそうでもないのではないのでしょうか。そこで、澁澤塾は、Kuni-Projectにおける数々のプロジェクトを通して、「一橋生と国立市のワンブリッジになる」ことを目指しています。
一番の困難は、地域に出て活動しないとわからない事柄が多い中で、オンラインでできることが何かということを模索した点です。このような状況の中でも、国立地域の人とのつながりや熱意ある一橋生の動きが助けとなりました。
対面での活動が活発化してくると思うので、より多くの一橋生をプロジェクトに巻き込み、国立市との直接的な関わりを学生らが持てるよう尽力したいです。
また、一歩踏み出せずにいる一橋生が社会問題の解決へ向けたプロジェクトの立ち上げを積極的に行えるよう、Kuni-Projectの運営メンバー一同サポートしていきたいと思っています。そういった活動を通じ、「大学で学び、地域で実践する」一橋生が増え、国立そして社会が盛り上がっていくことをこれからも目指していきます!
いかがだったでしょうか?
詳しくはこちら(澁澤塾ホームページ)からご覧いただけます。